量子ゲートとは

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量子ゲートとは

量子ゲートとは、量子ビット(量子状態)に対する操作の手順を表します。量子回路では、量子ビットに量子ゲートを作用させることで演算を行います。主な量子ゲートは、ユニタリ(回転)ゲートと制御NOTゲートになります。

ユニタリゲート

回転ゲートとは、量子ビットをある軸の周りに一定の角度回転させる操作です。例えば、y軸周りに90度回転させる場合は以下の図になります。

①($\ket{0}$)に対して90度の回転を2回行うと③($\ket{1}$)になります。さらに、④に対し90度の回転を行うと元の①に戻ります。

一般に量子ビットは $\ket{0}$ と $\ket{1}$ の重ね合わせになるため、

$$\ket{\psi}=c_0\ket{0}+c_1\ket{1}  \to  \ket{\psi’}=c’_0\ket{0}+c’_1\ket{1}$$

ユニタリゲートによる変換は2階の行列Uで表されます。

$$\ket{\psi’}=U\ket{\psi}$$

$$\left(\begin{array}{cc} c’_0 \\ c’_1 \end{array}\right)=U\left(\begin{array}{cc} c_0 \\ c_1 \end{array}\right)$$

主なユニタリゲートは、パウリゲートとアダマールゲートです。

パウリゲート

パウリゲート($U_x,U_y,U_z$)は、パウリの3つのスピン行列と同じ働きをするユニタリゲートです。

$$\ket{\psi’}=U_x\ket{\psi}=\left(\begin{array}{cc} 0 & 1 \\
1 & 0 \end{array}\right)\ket{\psi}$$

$$\ket{\psi’}=U_y\ket{\psi}=\left(\begin{array}{cc} 0 & -i \\
i & 0 \end{array}\right)\ket{\psi}$$

$$\ket{\psi’}=U_z\ket{\psi}=\left(\begin{array}{cc} 1 & 0 \\
0 & -1 \end{array}\right)\ket{\psi}$$

アダマールゲート

アダマールゲート($U_H$)は、x軸とz軸の中間の軸を中心に回転させる変換に相当します。

$$\ket{\psi’}=U_H\ket{\psi}=\frac{1}{\sqrt{2}}\left(\begin{array}{cc} 1 & 1 \\
1 & -1 \end{array}\right)\ket{\psi}$$

制御NOTゲート

制御NOTゲート(CNOT)は、制御ビットと信号ビットと呼ばれる2つの量子ビットの入力に対して、2つの量子ビットを出力します。

制御ビットが「1」(オン)の場合に信号ビットを反転させ、「0」(オフ)の場合は信号ビットは変化しません。制御NOTゲートの真理値表は以下になります。

a b c d
0 0 0 0
0 1 0 1
1 0 1 1
1 1 1 0

一般に量子ビットは $\ket{0}$ と $\ket{1}$ の重ね合わせになるため、入力側ビットを、

$$\ket{a}=c_0\ket{0}+c_1\ket{1}  ,  \ket{b}=c_2\ket{0}+c_3\ket{1}$$

である場合、2量子ビットの重ね合わせとして表されるため、

$$(c_0\ket{0}+c_1\ket{1})\otimes(c_2\ket{0}+c_3\ket{1})=c_0c_2\ket{00}+c_0c_3\ket{01}+c_1c_2\ket{10}+c_1c_3\ket{11}$$

この状態に対し制御NOTゲートを通すと、制御ビットが「1」のときに信号ビットが反転するため、この右辺は以下のように変換されます。

$$c_0c_2\ket{00}+c_0c_3\ket{01}+c_1c_2\ket{1\underline{1}}+c_1c_3\ket{1\underline{0}}$$

 

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