所得控除とは

/税金

所得控除は、農政者および扶養親族に対する配慮や、納税者の個人的事情に適合負担の実現を図るなどの目的で設けられています。

所得税額には各種目的により14種類あります。所得控除の順序は、まず雑損控除から実施し、他の所得控除は同順序で行います。

基礎控除

基礎控除は、確定申告や年末調整において所得税額の計算をする場合に差し引くことができます。基礎控除の金額は38万円で、適用の条件はなく、一律に適用されます。

雑損控除

雑損控除は、納税者または納税者と生計を一にする配偶者や親族(総所得金額が38万円以下)で、災害または盗難などにより損害を受けた場合に受けられます。対象となる資産は、棚卸資産、事業用固定資産または生活に通常必要でない資産のいずれにも該当しない場合です。

損害の原因は以下のいずれかの場合に限られます。

  • 震災、風水害、冷害、雪害、落雷などによる災害
  • 火災、火薬類による災害
  • 害虫など生物による異常な災害
  • 盗難、横領(詐欺や恐喝は対象外)

雑損控除の金額は以下の多い方の金額になります。

  1. 差引損失額 - 総所得金額等 × 10%
  2. 差引損失額のうち災害関連支出の金額 - 5万円

差引損失額は以下で計算されます。

差引損失額 =(損害金額 + 災害等に関連した必要な支出)- 保険金等

配偶者控除

配偶者控除は、納税者に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合に受けられます。控除対象の要件は以下の通りです。

  • 民法の規定による配偶者(内縁関係は対象外)
  • 年間の合計所得金額が38万円以下(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
  • 青色申告者の事業専従者として、その年を通じて一度も給与の支払いを受けていないこと
  • 控除を受ける納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下

配偶者控除の控除額は以下になります。

対象者 納税者の所得金額
(給与所得者だけの場合の所得者給与等の収入金額)
900万円以下
(1,120万円以下)
900万円超
~950万円以下
(1,170万円以下)
950万円超
~1,000万円以下
(1,220万円以下)
配偶者控除 38万円 26万円 13万円
老人控除対象配偶者 48万円 32万円 16万円

配偶者特別控除

配偶者特別控除は、配偶者に38万円を超える所得があるため配偶者控除が受けられない場合でも、配偶者の所得金額に応じて受けることができます。控除対象の要件は以下の通りです。

  • 民法の規定による配偶者(内縁関係は対象外)
  • 年間の合計所得金額が38万円超、123万円以下
  • 青色申告者の事業専従者として、その年を通じて一度も給与の支払いを受けていないこと
  • 控除を受ける納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下

配偶者特別控除の控除額は以下になります。

配偶者の
合計所得金額
納税者の所得金額
900万円以下 900万円超
~950万円以下
950万円超
~1,000万円以下
38万円超 ~ 85万円以下 38万円 26万円 13万円
85万円超 ~ 90万円以下 36万円 24万円 12万円
90万円超 ~ 95万円以下 31万円 21万円 11万円
95万円超 ~ 100万円以下 26万円 18万円 9万円
100万円超 ~ 105万円以下 21万円 14万円 7万円
105万円超 ~ 110万円以下 16万円 11万円 6万円
110万円超 ~ 115万円以下 11万円 8万円 4万円
115万円超 ~ 120万円以下 6万円 4万円 2万円
120万円超 ~ 123万円以下 3万円 2万円 1万円

扶養控除

扶養控除は、納税者に所得税法上の控除対象扶養親族となる人がいる場合に受けることができます。控除対象の要件は以下の通りです。

  • 配偶者以外の親族(6親等以内の血族および3親等以内の姻族)
  • 年間の合計所得金額が38万円以下(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
  • 青色申告者の事業専従者として、その年を通じて一度も給与の支払いを受けていないこと

扶養控除の控除額は以下になります。

一般の控除対象扶養親族(年齢16歳以上) 38万円
特定扶養親族(年齢19歳以上、23歳未満) 63万円
老人扶養親族(年齢70歳以上):同居老親等以外の者 48万円
老人扶養親族(年齢70歳以上):同居老親等 58万円

勤労学生控除

勤労学生控除は、以下に該当する者が受けられます。

  1. 給与所得などの勤労による所得があること
  2. 合計所得金額が65万円以下で、1以外の所得が10万円以下であること
  3. 教育法に規定する高等学校、大学などの学生または生徒であること

控除額は、27万円になります。

障害者控除

障害者控除は、納税者、生計を一にする配偶者または扶養家族が所得税法上の障害者に当てはまる場合に受けられます。障害者控除の対象は以下になります。

  • 精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状況にある人
  • 児童相談書、知的障害者厚生相談書、精神保健福祉センターなどにより知的障害者と判定された人
  • 精神保健および精神障碍者福祉などにより精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人、等

障害者控除の金額は以下になります。

区分 控除額
障害者 27万円
特別障害者 40万円
同居特別障害者 75万円

寡婦(寡夫)控除

寡婦(寡夫)控除は、以下に該当する者が受けられます。

  • 一般の寡婦
  • 特定の寡婦
  • 寡夫

寡婦(寡夫)控除の金額は以下になります。

一般の寡婦 27万円
特定の寡婦 35万円
寡夫 27万円

医療費控除

医療費控除は、その年に自己または自己と生計を一にする配偶者や親族が医療費を支払い、その医療費が一定額を超える場合に受けられます。

医療費控除は、以下で計算されます。

医療費控除額 = 医療費の総額 - 保険金等の補填 - 控除額

尚、控除額は以下のいずれか少ない方の金額が適用されます。

  1. 10万円
  2. 総所得金額等 × 5%

医療費控除の対象になる医療費は以下になります。

  • 医師、歯科医師の治療等の対価(健康診断の費用は除く)
  • 治療等に必要な医薬品の費用(疾病予防等のサプリメントは除く)
  • 電車等での通院が困難な場合のタクシー代(自家用車のガソリン代、駐車場代は除く)
  • 助産師による分娩の介助費用(医師等の対する謝礼は除く)

社会保険料控除

社会保険料控除は、納税者が自己または自己と生計を一にする配偶者や親族の負担すべき社会保険料を支払った場合に、その支払った金額について受けられます。控除額は支払った金額の全額になります。

社会保険料控除の対象になるのは以下の通りです。

  • 健康保険、国民年金、厚生年金保険、船員保険での保険料
  • 国民健康保険での保険料、国民健康保険税
  • 介護保険での保険料
  • 雇用保険の労働保険料
  • 厚生年金基金での掛金
  • 国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法、私立学校教職員共済法での保険料
  • 労働者災害補償保険での保険料

生命保険料控除

生命保険料控除は、納税者が生命保険料、介護医療保険料および個人年金保険料を支払った場合に受けられます。生命保険料控除の対象は以下の通りです。

  • 生命保険契約
  • 介護医療保険契約
  • 個人年金保険契約

控除額は新契約(2012年1月以降に締結)と旧契約で異なります。

新契約 年間の支払保険料 控除額
~ 20,000円以下 支払保険料の全額
20,000円超 ~ 40,000円以下 支払保険料の全額 ×1/2 + 10,000円
40,000円超 ~ 80,000円以下 支払保険料の全額 ×1/4 + 20,000円
80,000円超 ~ 一律40,000円
旧契約 年間の支払保険料 控除額
~ 25,000円以下 支払保険料の全額
25,000円超 ~ 50,000円以下 支払保険料の全額 ×1/2 + 12,500円
50,000円超 ~ 100,000円以下 支払保険料の全額 ×1/4 + 25,000円
100,000円超 ~ 一律50,000円

新契約と旧契約の双方に加入している場合は、次のいずれかを選択できます。

  1. 新契約に基づき算定した控除額
  2. 旧契約に基づき算定した控除額
  3. 双方の控除額の合計額(最高4万円)

地震保険料控除

地震保険料控除は、納税者が特定の損害保険契約等に係る地震等損害部分の保険料または掛金を支払った場合に受けられます。自己または自己と生計を一にする親族の有する居住用家屋または家財に対する地震保険料が対象です。

  1. 地震保険料   :支払保険料A(最高50,000円)
  2. 旧長期損害保険料:次の式による産出額B
    支払保険料 控除額
    10,000円以下 支払保険料
    10,000円超 ~ 20,000円以下 5,000円 + 支払保険料 ×1/2
    20,000円超 15,000円
  3. 1と2の両方がある場合:A+B(最高50,000円)

寄付金控除

寄付金控除は、納税者が国や地方公共団体などに対して特定寄附金を支出した場合に受けられます。特定寄附金の範囲は以下になります。

  • 国、地方公共団体に対する寄付金
  • 公益社団法人、公益財団法人など公益を目的にする法人等に対する寄付金
  • 独立行政法人、社会福祉法人、更生保護法人、等

控除額は、以下の金額の低い金額となります。

  1. 寄附金控除額 = 特定寄附金の合計額 - 2,000円
  2. 寄附金控除額 = 総所得金額等の40% - 2,000円

小規模企業共済等掛金控除

小規模企業共済等掛金控除は、納税者が小規模企業共済法に規定された掛金等を支払った場合に、その掛金について受けられます。控除できる金額は、支払った掛金の全額です。

控除できる掛金は次の3つです。

  • 小規模企業共済法により締結した共済契約の掛金
  • 確定拠出年金法による企業型年金加入者掛金または個人型年金加入者掛金
  • 地方公共団体による心身障害者扶養共済制度の掛金

 

No.1100 所得控除のあらまし|国税庁
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