方程式・式と証明(数学Ⅱ)
2項定理
2項定理は以下で表されます。
$$(a+b)^n={}_nC_0a^n+{}_nC_1a^{n-1}b+{}_nC_2a^{n-2}b^2+\cdots$$$$+{}_nC_ra^{n-r}b^r+\cdots+{}_nC_{n-1}ab^{n-1}+{}_nC_nb^n$$
多項定理(3項)の場合は、$(a+b+c)^n$ の一般項は以下で表されます。
$$\frac{n!}{p!q!r!}a^pb^qc^r (p+q+r=n)$$
剰余定理と因数定理
剰余定理と因数定理は以下で表されます。
- 剰余定理:
整式 $P(x)$ を $x-a$ で割ったときの余りは $P(a)$ である。
整式 $P(x)$ を $ax+b$ で割ったときの余りは $P(-b/a)$ である。 - 因数定理:
整式 $P(x)$ が $x-a$ を因数にもつならば、$P(a)=0$
整式 $P(x)$ が $ax+b$ を因数にもつならば、$P(-b/a)=0$
高次方程式
高次方程式の性質は以下になります。
- 実数係数の次方程式が虚数解 $a+bi$ をもつならば、
それと共役な複素数 $a+bi$ も解である。 - 3次方程式 $ax^3+bx^2+cx+d=0$ の3つの解を $\alpha,\beta,\gamma$ とすると、
$$\alpha+\beta+\gamma=-\frac{b}{a}$$$$\alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha=\frac{c}{a}$$$$\alpha\beta\gamma=-\frac{d}{a}$$$$ax^3+bx^2+cx+d=a(x-\alpha)(x-\beta)(x-\gamma)$$
恒等式と不等式
恒等式の性質は以下になります。
- $P(x)=Q(x)$ が $x$ についての恒等式であるならば、
$P(x)$ と$Q(x)$ の同じ次数の項の係数は一致する。 - 2次の整式の場合:
$ax^2+bx+c=a’x^2+b’x+c’$ が $x$ の恒等式ならば、
$a=a’$ 、$b=b’$ 、$c=c’$ が成り立つ。
不等式について以下の関係が成り立ちます。
- $a\gt b$ ならは、$a-b\gt0$ 、$a^2\gt b^2$
- コーシー・シュワルツの不等式:
$$(a^2+b^2)(x^2+y^2)\ge(ax+by)^2$$$$(a^2+b^2+c^2)(x^2+y^2+z^2)\ge(ax+by+cz)^2$$ - 相加平均と相乗平均:
$a\gt0$ 、$b\gt0$ のとき以下の関係が成り立つ(等号は $a=b$ の場合)
$$\frac{a+b}{2}\ge\sqrt{ab}$$
図形と方程式(数学Ⅱ)
点の座標
3点 $A(x_1,y_1),B(x_2,y_2),C(x_3,y_3)$ において、
- 内分点:線分 $AB$ を $m:n$ に内分する点
$$\Big(\frac{nx_1+mx_2}{m+n},\frac{ny_1+my_2}{m+n}\Big)$$ - 外分点:線分 $AB$ を $m:n$ に外分する点
$$\Big(\frac{-nx_1+mx_2}{m-n},\frac{-ny_1+my_2}{m-n}\Big)$$ - 重心:三角形の重心は、
$$\Big(\frac{x_1+x_2+x_3}{3},\frac{y_1+y_2+y_3}{3}\Big)$$
直線の方程式
直線の方程式は以下で表されます。
- 直線の方程式の一般形
$$ax+by+c=0$$ - 点($x_1,y_1$)を通り、傾き $a$ の直線の方程式
$$y-y_1=a(x-x_1)$$ - 2点($x_1,y_1$)、($x_2,y_2$)を通る方程式
$$y-y_1=\frac{y_2-y_1}{x_2-x_1}(x-x_1)$$
2直線 $y=ax+b$、$y=a’x+b’$ について、
- 交わる条件:$a\ne a’$
- 平行条件:$a=a’$
- 垂直条件:$aa’=-1$
距離と面積
- 2点間の距離:
2点 $(x_1,y_1)$ 、 $(x_2,y_2)$ 間の距離 $d$ は、
$$d=\sqrt{(x_2-x_1)^2+(y_2-y_1)^2}$$ - 点と直線の距離:
点 $(x_1,y_1)$ と直線 $ax+by+c=0$ の距離 $d$ は、
$$d=\frac{|ax_1+by_1+c|}{\sqrt{a^2+b^2}}$$ - 三角形の面積:
原点と2点 $(x_1,y_1)$ 、 $(x_2,y_2)$ を頂点とする三角形の面積 $S$ は、
$$S=\frac{1}{2}|x_1y_2-x_2y_1|$$
円の方程式
円の方程式は以下で表されます。
- 点 $(a,b)$ を中心とし、半径 $r$ の円の方程式は、
$$(x-a)^2+(y-b)^2=r^2$$ - 円の方程式の一般形は、
$$x^2+y^2+lx+my+n=0 (l^2+m^2-4n\gt0)$$ - 円周上の点を通る接点 $(x_1,y_1)$ の方程式は、
$$x_1x+y_1y=r^2$$
不等式の領域
不等式の表す領域は以下になります。
- $y\gt f(x)$:曲線 $y=f(x)$ の上側部分。
- $y\lt f(x)$:曲線 $y=f(x)$ の下側部分。
- $x^2+y^2\lt r^2$:原点を中心とする半径 $r$ の円の内部。
- $x^2+y^2\gt r^2$:原点を中心とする半径 $r$ の円の外部。

数学
解析学、代数学、幾何学、統計分析、数学基礎、高校数学

散策路TOP
古典物理、量子力学、物性論、数学、応用数学、力学、電磁気学、相対論、熱・統計力学、解析学、代数学、幾何学、統計分析、情報