測地線とは

数学

測地線とは

測地線とは、空間内の2点を結ぶ距離が最短となる経路です。平面上またはユークリッド空間内では直線となり、球面上では大円となります。物理学では、測地線は2点間の光の経路を表します。

座標 $x^i$ がパラメタ $s$ の関数であるとし、以下を定義します。

$$\frac{dx^i}{ds}=v^i  -①$$

このベクトル $v^i$ を、新しい点 $x^{i’}$($=x^i+v^ids$) に平行移動し、新たに $v^{i’}$ を定義します。これを繰り返して得られた軌道が測地線で、以下で定義されます。

$$\frac{d^2x^i}{ds^2}+\Gamma^i_{jk}\frac{dx^j}{ds}\frac{dx^k}{ds}=0$$

ここで、以下のクリストッフェル記号を使用しています。

$$\Gamma^i_{jk}=\frac{1}{2}g^{il}\left(\frac{\partial g_{lj}}{\partial x^k}+ \frac{\partial g_{lk}}{\partial x^j}-\frac{\partial g_{jk}}{\partial x^l}\right)$$

測地線の導出

任意の固定された区間の積分が、微小変位に対し停留値となる条件を求めます。

$$I\equiv\delta\int_1^2 ds=\int_1^2\delta ds=0  -②$$

まず定義より、

$$ds^2=g_{ij}dx^idx^j$$

これの微小変位を取ると以下になります。

$$2ds\delta(ds)=\delta(g_{ij})dx^idx^j+2g_{ik}dx^i\delta(dx^k)$$

ここで見易くするため、次のように微分をカンマ(,)で表記します。

$$\delta(g_{ij})=\frac{\partial g_{ij}}{\partial x^k}\delta x^k\equiv g_{ij,k}\delta x^k$$

さらに $\delta(dx^k)=d\delta x^k$、および①を使うと、

$$\delta(ds)=\Big(\frac{1}{2}g_{ij,k}v^iv^j\delta x^k+g_{ik}v^i\frac{d\delta x^k}{ds}\Big)ds$$

これを②に代入すると、

$$I=\int_1^2\Big(\frac{1}{2}g_{ij,k}v^iv^j\delta x^k+g_{ik}v^i\frac{d\delta x^k}{ds}\Big)ds$$

この第2項を部分積分して、始点1と終点2で $\delta x^k=0$ であるから、

$$I=\int_1^2\Big(\frac{1}{2}g_{ij,k}v^iv^j-\frac{d(g_{ik}v^i)}{ds}\Big)\delta x^kds$$

さらに第2項は、以下のように変形されます。ここで最後は $g_{ik}$ の対称性を利用し、さらに第3項はiとjは入れ替えられることにより得られます。

$$\frac{d(g_{ik}v^i)}{ds}=g_{ik}\frac{dv^i}{ds}+g_{ik,j}v^iv^j=g_{ik}\frac{dv^i}{ds}+\frac{1}{2}(g_{ki,j}+g_{kj,i})v^iv^j$$

任意の $\delta x^k$ に対して②が0になる条件は、この被積分が0になる必要があるため、以下のように表すことができます。

$$g_{ik}\frac{dv^i}{ds}+\frac{1}{2}(g_{ki,j}+g_{kj,i}-g_{ij,k})v^iv^j=0$$

この両辺に $g^{kl}$ を掛けると、$g^{kl}g_{ik}=\delta^l_i$ より測地線の式が得られます。

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