ニュートン力学とは

力学

力学とは、物理学の一分野で、力(ちから、force)と物の運動に関する学問になります。ニュートン力学は、古典物理の一分野で、質点(大きさの無い粒子)や剛体(大きさのある固い物質)の運動を扱います。

ニュートン力学については、1687年のニュートン自身の著作「プリンキピア」にその概要が記されています。重要なものは、万有引力の法則と運動の法則になります。

万有引力の法則

ニュートンが、木からリンゴが落ちるのを見て万有引力を発見したという逸話は有名です。しかしニュートンの解釈では、リンゴは”下に落ちた”のではなく、リンゴと地球が互いに引っ張り合って(引力)、くっ付いたということになります。ここで「万有」と言っているのは、引力が質量を持つす全て物質の間で働く力であるからです。

万有引力の大きさは、2つの物質の質量の積に比例し、距離の2乗に反比例します。力の方向は、双方の物質の重心を結ぶ直線上に働きます。これを中心力と言います。

$${\bf F}=G\frac{mM}{r^2}\frac{{\bf r}}{r}$$

ここでGは万有引力定数と呼ばれ、約 $6.67\times10^{-11}m^3/kg\cdot s^2$ となります。

尚、引力に似た言葉に”重力”がありますが、両者は異なります。引力とは質量を持つもの同士で引き合う力ですが、重力は遠心力などを加味した実際にものに働く力です。例えば、地球の周りを回る人工衛星の中は、”無重力”と言いますが、”無引力”と言いません。地球からの引力と遠心力が打ち消し合って、無重力の状態を作っているのです。

運動の法則

ニュートンの運動法則は以下の3つから構成されます。

  • 第1法則:慣性の法則
  • 第2法則:ニュートンの運動方程式
  • 第3法則:作用・反作用の法則

一見シンプルな法則に思えますが、力学の分野での多くの法則や定理は、基本的にはこの3つの法則から導き出すことができます。

慣性の法則

第1法則の慣性の法則とは、質点は力が働かない限り、静止か等速運動を続けるというものです。ここで「慣性」とは、物の”質量”や”重さ”に近い意味で使われます。

ニュートンの運動方程式

第2法則のニュートンの運動方程式は以下で表されます。Fは力(Force)で、mは質量、aは加速度です。この式は、同じ力なら質量の軽いものの方が速く加速され、また、質量の重いものほど加速させるのに大きな力が必要になることを表しています。

$${\bf F}=m{\bf a}=m\frac{d^2{\bf r}}{dt^2}$$

尚、数学で出てくる”微分”とは、元の量の変化率を表します。距離の変化(時間微分)は速度になり、そして、速度の変化(時間微分)は加速度になります。つまり、ニュートンの運動方程式は、時間の2階微分の方程式になっています。

その物体に働く力と初期の状態が分かっていれば、ニュートンの運動方程式を解くことで、その後の運動を計算することができます。それが、空中に投げたボールであれ、太陽の周りを回る惑星であれ、ニュートンの運動方程式で未来を正確に予測することができます。

また、ニュートンの運動方程式は、力(force)を定義する式でもあります。つまり、1N(ニュートン)の力で1kgの物を引っ張ると、(摩擦力などが働かなければ)1秒間に1 m/s ずつ加速されることを表しています。

作用・反作用の法則

第3法則では、2つの質点の間に働く力(作用と反作用)は大きさが等しく、向きが逆になることを言っています。先のリンゴの話を例にとると、地球がリンゴを引っ張る力と、リンゴが地球を引っ張る力は、大きさが同じで向きが逆となります。

単位のまとめ

名称 記号 単位 次元
加速度 $m/s^2$ $LT^{-2}$
N(ニュートン) $MLT^{-2}$
重力定数 $m^3/kg\cdot s^2$ $M^{-1}L^3T^{-2}$

 

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